フジテレビ系列の東海テレビ、夕方の報道番組にて弊社で取り扱った ストーカー事件の密着ドキュメンタリー企画がテレビ放送となりました。
ことの発端は一件の電話でのお問い合わせでした。被害女性は20代で小柄で清楚な雰囲気の女性でした。聞けば、数年にわたり親子ほど年の離れた50代の男性から執拗なストーカー被害に遭っているとの事でした。この被害女性は職場を辞めた後にストーカー男性から逃れるためにひっそりと遠隔地に引っ越しをしたのですが、 気が付くとストーカー男性が、いつのまにか同じ町内に転居してきていた のです。食料品の買い出しに近所のスーパーに行った際、店内で自分を見張って尾行してくるストーカー男性の姿を発見してしまった被害女性は、それからも夜逃げのように転居を繰り返したと言います。
ストーカー男性の手から逃れるために短期間で転居を繰り返した被害女性はその度重なる転居費用で数百万円という大きな借金を抱えてしまったといいます。 その苦労の甲斐があったのか、弊社がある名古屋市の小さなアパートに転居して後は男性ストーカーの姿を見る事もなく、被害女性も心機一転再起を図ろうとしたのですが…。ちなみに当時、被害女性は名古屋にある多くの探偵社に助けを求めて相談をしたそうですが、金額的にとても高額な見積額であったり、 会話内容が信用できない探偵社が多かったようで、それ以外もストーカー被害という難易度の高い調査に尻込みをして、名古屋のどの探偵社もまともに取り合ってくれなかったという話でした。
弊社はその社名の通り、浮気調査・不倫調査に特化した探偵社ですが裏を返せばそのような証拠撮りの素行調査全般に特化した探偵社でもあります。 また、そのような技術力の高さと社会的信用から大手警備会社ALSOK・綜合警備保障と業務提携する数少ない探偵社 でもあります。そのような点で難易度の高いストーカー被害調査の解決実績も多いのです。そのような背景から今回の被害女性が弊社を選択されたのは、至極当然の流れであったのかもしれません。しかし、浮気や不倫・ストーカー行為といった身勝手な行為が何より嫌いなのが弊社代表の口癖です。 粘り強い調査を継続した結果、遂には ストーカー男性が被害女性宅に盗聴器を仕掛けている実態が明るみに出たのです。
その他にも明確に刑事犯罪に該当するであろう確固たる証拠が得られました。※申し訳ありませんが詳細は非公開ですこの会見の場には、被害女性の要望により私、チカタンの代表が個人的に被害女性の付添人として同席させて頂きました。 同時にこの案件をサポートして頂いた東海テレビ報道部の女性記者も同席することになりましたが、基本的に探偵とテレビ報道記者がいてはストーカー男性が逃げてしまう可能性や現場に来ない可能性があるため、被害女性がメールでストーカー男性に二者会談を呼び掛けた形にして貰いました。
場所も一般のファミリーレストランを指定し、被害女性が店内にて単独で待機している体を整え、ストーカー男性を呼び込む作戦です。当日夕方、私、チカタン代表とテレビ報道記者が隠れて待機する場所に被害女性のみが店内で待機していたところ、 待ち合わせの時間通りに50代のストーカー男性が到着し、着席したところで店外で様子を窺っていた弊社代表と東海テレビ女性記者が乗り込み、同席しました。
被害女性は怒りと恐怖が入り混じった複雑な表情で絞り出すようにストーカー男性に向かって「なぜ、こんなストーカー行為を事を続けたのか」と問い質しました。 するとストーカー男性はぽつりと…「(キミを)守りたかったから・・・」と返答しました。それまで伏し目がちだった被害女性はその時だけは、強く目を見開いてストーカー男性に立ち向かうように「そんなこと、私は一度も頼んでいない。望んでいない・・・!」と嗚咽を漏らしながら、 でも強い口調で答えていました。
その後、私の方からストーカー男性に対して、今回のストーカー行為及び刑事訴追可能な確たる不法行為の証拠を入手している事実に加え、この調査期間中、 被害女性が何度も私チカタンに対して自殺をほのめかす発言をしていた事実を説明しました。 ストーカー男性は一見して真面目そうな人物でした。悪意をもって誰かを苦しめようとするような人間には見えませんでした。 後日、後処理のために単独で同男性とお会いする機会もありましたが、やはり根っからの悪人ではありませんでした。私は、この瞬間「一方的にストーカー加害者を責めるのではなく心を砕いて、お互いの立場と腹を割って話をすれば平和的な解決は可能だ」とそう確信し決意をもって会談に臨んだのです。その上で「一人の男として愛した女性を守りたい、その気持ちは私もわかります。ただ、そんな純粋な気持ちが行動の発端であったとしても、 被害女性がその行為によって生活を脅かされ、自殺寸前にまで追い込まれてしまっているとすれば・・・それはあなたの本意ですか?それって本末転倒じゃないですか?」
そう私が諭すと、ストーカー男性は暫くの間、テーブルの一点をじっと見た後「そうですね、それは私の望むところではないです」そう言って深く息を吐きました。その代わりという交換条件ではないものの、今回の誓約書の内容が守られる限りは今回のストーカー事件の被害届けを警察に出すような事はしないという事も 被害女性側からの恩情として誓約書内に書き入れられました。
こうして今回のストーカー事件は平和的な示談という形で解決する事ができました。勿論、確たる不法行為の証拠が幾つもありましたから、念の為、それに関しては地元警察に立ち会って頂き被害の確認をして頂いた経緯もあり、 被害女性が望めば今回のストーカー男性を刑務所に送るような事も可能ではありましたが、両者にとって話し合いの場が設けられ、表面上だけかもしれませんが和解が成立し、平和的な解決が成された事は、私は最高の結果であると自負しています。
今回のストーカー案件に関しては、なによりもストーカーに負けないという被害女性の強い想いが、解決に導けたいちばんの要因でした。そして被害女性が私共を信じて調査を依頼して下さった。 それがあったからこそ、私共もストーカー被害の証拠を取るという形での被害女性のサポートをする事ができました。 名古屋浮気調査探偵社チカタン全員の不屈の努力、 それに加え、今回のストーカー事件の発生地域を管轄する地元警察署の担当官の皆様、そして東海テレビ報道部のクルー方々、 関係各位のご協力があったればこそ、今回の平和的な解決という結果を導き出すことができたと、そのように私は確信しています。なにかの歯車が噛み合わず、証拠を掴む事が出来ていなかったら?ストーカー男性との間に平和的な解決は出来なかったかもしれません。
いや、もう少し遅かったら、追い詰められたストーカー男性が暴挙に走ってしまっていたら?あるいは恐怖に打ちひしがれた被害女性が自ら命を絶ってしまう…そんな最悪の事態になっていたかも? しれないと今、振り返って私はそう考えて身震いを覚える日があります。 そんなバッドエンドにならなくて本当に良かった。被害女性は当然ですが私は加害者になってしまった男性も…今現在、幸せな人生を歩まれている事を願い、祈っています。生命はなによりも大切であり、尊いものです。昨今はストーカー規制法の下、 ストーカー事案も警察期間の積極的介入がなされ、以前よりは「人の命が失われる」といった最悪の事態が未然に防がれるようにはなりました。
ただ、いまだに痛ましいストーカー事件は根絶されてはいません。恋愛感情というものがある限り、そこにはどうしてもボタンの掛け違いのような事が起こり、 それがストーカー事件に繋がってしまうのは人間社会のやむを得ない部分なのかもしれません。ストーカー規制法が施行されて相当な月日が経過して、以前よりかはストーカーの被害者も少なくはなったのかもしれませんが、それでもまだ法律が現実に追い付いていない部分は否めません。 今、ストーカー被害に悩まれ、苦しまれている被害者の皆様に申し上げたいのは、手遅れになる前におひとりで悩まず、勇気をもってまずは警察機関や法律家、 それでも難しいようであれば私共のような正義の心を持つ探偵業者に助けを求めて欲しいと、心からそう願う次第です。